戦争中の暮しの記録

日記

暮しの手帖のすごさをネットサービスの設計者はみんな理解したほうがいい話、から知った『戦争中の暮しの記録』

2018年1月18日

これ、実際には昨年暮れにAmazonから購入した本ですが
そのきっかけは榎本さんという方のブログ記事になります。

榎本さんは「消費者ジャーナリズムで産業の進化に貢献する」
を会社のコンセプトにしたオリジナルライフの社長さんです。

なんだろう・・・と思って買った『戦争中の暮しの記録』

戦争中の暮しの記録

日本人にとってこんな財産とも言うべき本が
残っていたんですね~

大晦日から年始にかけて、日本酒を片手にゆっくり読破しました。

その感想はなんというか、ただ胸が熱くなり言葉が出ませんでした。
中身は、誇張でもなんでもなく淡々とその時代に生きた
ごく普通の人々の投稿記事を集めたものです。

そもそも戦争中のごく普通の人々の生活ぶりを記録した
ものが世界的にも非常にレアだということです。

この本は昭和44年8月15日に初版刊行され、
私が手に入れたのは平成28年10月27日の第22刷です。

戦争中の暮しの記録 22刷

この本が日本人にとっていかに貴重なものなのか
Amazonのコメントをご覧になるだけですぐに分かります。

私は暮しの手帖という存在はもとより知っておりましたが
単に知っている、というだけに過ぎない存在でした。

ですが、この『戦争中の暮しの記録』は別格です。

そもそもなんでここにこの本の紹介をしているのか?
・・・あなたも私も関係しているネットビジネスの
いわば奥義がハイテクと真逆のこの本にしたためられているからです。
そしてその事実を榎本さんが巧みに教えてくれました。

榎本さんのこちらの秀逸な記事をご覧ください。
私があれやこれやと補足するまでもありません。
私はこの記事に触発されて、即購入ボタンをクリックしました。

>>>暮しの手帖のすごさをネットサービスの設計者はみんな理解したほうがいい話

あなただけではなく、あなたの家族にももちろんおススメです。
日本人なら捨てないでもっておきたい本。

私がおススメする一番の理由。

モノがまるでなかった時代。
当時の人々のそれでもたくましく前に進まねばならなかった
生活の知恵、努力、そしてシニカルな笑い・・・

誰もが勇気をもらえるからです。

何かの理由でしょげてる人は是非速攻でご一読ください。
下手な自己啓発書なんか圧倒すると思います。
なぜこの本が現役で販売され続けているのか、読むと分かります。
飾りなくリアル、誰もが驚きとともに理解できる名著です。

榎本さんが記事で紹介されているように
戦時中の一般庶民の暮しを応募したところ1736通あって、
126名の入選。それを丸々、宣伝も何もなしに一冊の本にしたものです。
写真や絵が随所にあり、ほぇ~っと唸ってしまうばかりでした。

これだけで採算取れんのか?
と思う方もいらっしゃるはずです。

その問いかけに対しては榎本さんと同様に、
53ページに編集者が『この日の後に生まれてくる人に』
綴った文章を引用いたします。

君は、四十歳をすぎ、五十をすぎ、あるいは、それ以上もすぎた人が、生まれてはじめて、ペンをとった文章を、これまで読んだことがあるだろうか。今、君が手にしようとしている、この一冊は、大部分が、そういう文章でうずまっている。これだけは、どうしても君に書き残しておきたい、その気持ちが、この人たちに、初めてペンをとらせたのだ。これは戦争中の、暮らしの記録である。この戦争は1945年8月15日に終わった。それは言語に絶する暮しであった。その言語に絶する明け暮れのなかに、人たちは、体力と精神力のぎりぎりまでもちこたえて、やっと生きてきた。親を失い、夫を失い、子を兄弟を失い、そして、青春を失いそれでも生きてきた。家を焼かれ、財産を焼かれ、夜も、朝も、日なかも、飢えながら生きてきた。戦争の経緯や、それを指導した人たちについては、古いことでも、詳しく正確な記録が残されている。しかし、その戦争のあいだ、ただ黙々と歯を食いしばって生きてきた人たちが、何を苦しみ、なにを食べ、なにを着て、どんな風に暮らしてきたか、どんな風に死んでいったか、具体的なことは、どの時代の、どの戦争にも、ほとんど残されていない。その数少ない記録がここにある。君が、この一冊を、どんな気持ちで読むだろうか。それはわからない。しかし、君がなんと思おうと、これが戦争なのだ。それを君に知ってもらいたくて、この一冊をのこしてゆく。できることなら、君もまた、君の後に生まれるものために、そのまた後に生まれる者のために、この一冊を、たとえ、どんなにぼろぼろになっても、残しておいてほしい。これがこの戦争を生きてきた者の一人としての切なる願いである。

私は榎本さんと同様に、この本を編集し世に出した方々に対して
深く敬意と御礼を申し上げたいです。

世界情勢が今までになく緊迫している2018年こそ読みたい一冊。
私たちは先人からなにを学んで、どこに向かうのでしょうか?

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