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(保存版)リセールライトで挫折する理由と唯一使える場面とは?

2023年12月28日

この記事は、2023年10月に知人のクローズドで10名程度の
セミナーに招かれお話した内容を要約したものです。
知人からは「僕なら9万円くらいで売るけど」
と言われましたが(笑)

こう書くとどういう神経で「9万円?」
と思われたかもしれませんが、その知識が無い場合
9万円どころかいつまでたっても同じ失敗を繰り返すもので
機会損失を含めるとそれどころの金額では済みません。

「だから9万円でも当然」と知人が豪語しているのは、
気づかなければどんどん損するだけなのでいいんではないか、
という理屈のようです。(これにも一理ありますが)

この記事ではそれをタダで公開していますので、
人によって響く箇所がわずかでもあれば嬉しいですね。

ただ、モノゴトの見えにくい本質をお伝えしているつもりなので
是非ともお目通しいただけますと幸いです。

特にタイトル通りに「リセールライト品」をあなたが販売しようとする場合は要注意!
たいてい失敗しますが、それはこのモデルの本質に気づいていないまま、
無邪気に期待だけ膨らませて取り組むからにほかなりません。

リセールライト品が生かせる場は、非常に狭い範囲に限られているのです。

リセールライトとその変遷

リセールライトとは文字通りですが、
再販権
のことです。

著作権はオリジナルの制作者にあるままで、
コンテンツなどの再販を許されるという意味ですね。

多くの場合、オリジナルコンテンツの一次再販権の許可となります。
一次再販権とは、あなたはリセールライト商品を売ることはできるが、
あなたから購入した人はその商品を売ってはいけない、というものです。

あなたから購入した人がさらに同じリセールライト品を
売れる権利を持つというケースはあっても例外です。
(こうなると歯止めが無くなるので、あっても契約上かなり制限がかかるはずです)

このリセールライトは2010年代の半ば頃までが全盛期だったように記憶しています。
今でもこの「風習」は残っていますが、自然に淘汰されつつあるように感じます。

2010年代半ばまで、リセールライト品をオリジナル制作者から購入し
それを誰かに販売すると「それなりに」購入するエンドユーザーが多かったからです。

なんだかすごい、と反射的に買ってしまう人がまだまだいたのですね。

いわゆる情報リテラシーに強くない人、いわば情弱と呼ばれる人が
エンドユーザーとして狙われ、実際まだまだ巷では多かったのだとも言えます。

リセールライト品を購入し、それを再販しようとする人は
例えば次のような方が候補になります。

  • 商品作りをしなくてよいので楽になる
  • そもそも自分で商品を作る自信が無い

だいたいこういった理由から
楽して手っ取り早く稼げそう
と幻を追い始めるのです。

ところが現実はそう甘くありません。

リセールライトで儲かるのは誰か?

リセールライト品で儲かる人は誰でしょう?

それはリセールライト品をオリジナル制作者から買ったあなたではありません。
それは胴元であるオリジナル制作者のみなのです。

リセールライトはコンテンツの世界で使われますが、
物販に置き換えると転売と言えます。

ですがコンテンツ(情報商材)とモノではまるで世界が異なるのです。

ヤフオクなどで見かけるモノの転売では、新品でも中古品でも
そのモノ自体は画像で「見える」し、購入しようと思う人はそのモノが「なにか」
についての情報を持ち合わせています。

一方でコンテンツは「買って開いてみるまで中身がわからない」という特性があります。
つまり購入者側が購入前に持ち合わせている情報が限定されます。

こういう特性だけではなく、購入者側からすると
いろいろなことが見透かされているのです。

例えば;

  • リセールライト品であれば他でも売っているはず(あなたから買う理由が無い)
  • リセールライト品にさほど価値があると思えない
  • 販売者(あなた)は他人の商品を売りたいだけ(手抜きしていると思われる)
  • 販売者(あなた)がリセールライト品を本当に理解していると思えない

といったようなことから、どういう価値があるものかを販売者すら
把握できていないような代物を買う理由が無い、
しかもわざわざあなたから買う理由はもっと無いとなるわけです。

リセールライト品がどれだけ有名な人の著作物であっても、
その価値を正確に伝えることができなければ無価値になるのです。

ゆえに、リセールライト品で儲かるのは最初の製作者(著作権者)
ということをくれぐれもお忘れなく。

リセールライト品をそのまま売って稼ごう!と思った時点で、
カモにされている
ことを思い出しましょう。

リセールライト品で稼げると自分で思ったとしても、
そのように巧みに誘導されているに過ぎず、実は「思わされている」のです。

ご参考までに、この本はある販売者に教えてもらったのですが
そのことを正確に言い当てています。

元ドイツ情報局員が明かす心に入り込む技術
元ドイツ情報局員が明かす心に入り込む技術

amzn.to

リセールライトが唯一使える場面とは?

こちらの図は、リセールライト品の価値を仮に「1」と想定したとき、
ケースA :リセールライト品のみを販売
ケースB :リセールライト品にあなたが付けられる何かを少しだけ(0.2相当の価値)付け販売
ケースC :リセールライト品にあなたがその5倍に相当する価値を付け販売

という3つの販売ケースを図示しています。

リセールライト品を使いよくある販売ケース

この図で言いたいことは、ケースAとケースBではほぼほぼ勝ち目が無いということ。
まぐれで売れたとしても次がありません。
それがまた問題です。

つまりリセールライト品をそのまま、もしくはちょこっと何かを上乗せした程度では
あなたから買う理由もないので、ほぼ全滅します。

ケースCだけは例外で可能性があります。

それは、リセールライト品の価値が「1」に対して、
あなたが何か途方もないものをつけて(=抱き合わせ販売と言います)
それが価値「5」であれば主従逆転します。

すなわち、あなたがつけた価値「5」がメインディッシュであり、
リセールライト品はただのオマケ程度に存在するケース
です。

こうなるとあなたがつけた価値「5」なるものは、
実はリセールライト品どころではなく、あなたの純正オリジナルの何かです。

お分かりでしょうか?
このケースだけが差別化ができ、リセールライト品がオマケとしての
価値を発揮し成約率がアップするのです。

こうなるともう、全く新規に自分の商品を作り、販売することと
ほとんど同じ状態であり、まさにそこが目指すところでもあるのです。

リセールライト品を決して
メインディッシュにしてはいけません。

それは他人に頼り切り、何も新たな価値を生み出せないジレンマが
延々と続くだけ
であり、あなたのビジネス成長には一切結びつかないのです。

結論はシンプルです。

リセールライトが頭によぎったらそれを邪念として捨てて、
そんなこと考えるヒマがわずかでもあれば、自分の商品のこと、
お客さんのイメージ、どんなジャンルで自分のやりたいことが実現できそうか、とか
そちらに時間を費やすほうが、はるかにましだということです。

リセールライトではその胴元以外にうまくやってきた例を
私は一度もみたことがありません。

あ、セミナーでお話したことでひとつ思い出しました。

リセールライトと呼ぶこと自体が間違っているように思いますが、
他人の著作物をリセールしてうまくいくかもしれない、
というケースがもうひとつ存在します。

それは・・・

そのリセールライト品なるものを
販売できるのはあなたひとりだけ
という特殊なケースです。

そのような独占販売権をオリジナル制作者と
契約上結べる場合の話です。

つまりオリジナル制作者はその制作したコンテンツを販売せず、
代わりに販売しているのは世界であなただけ、というケースですが
これ世間一般でいうところのリセールライトとは違う話になりますね。

こうなると見かけ上、あなたが自分自身の商品を販売していることと
なんら変わりなくなります。

ですがこういう契約を結べるケースというのは、
オリジナル制作者に販売力が無く、代わりに売って欲しい
と依頼される状況と予想できます。

この状況では依頼を受けた側が立場上強くなりますが、
そのためには、商品がそこそこ魅力的であることと
あなたが相応の販売力を持っていることが前提です。

こう考えるとリセールライトという枠を広げ
他人の著作物を販売するということがどれだけ難しいことかも
容易に想像できますね?

大事なことなので最後に整理しますね。

  • リセールライトではあなたが胴元(オリジナル製作者で販売者)にならないとお金にはなりません。胴元なってもそれを誰かに売るために購入した人(=一次再販権をもらった人)をも不幸にします
  • あなたがリセールライト品を購入して(またはもらって)、それを誰かに売りつけてもあなたから買う理由がなければ誰も購入してくれません。
  • リセールライト品のタイトル名称などを違うものに見せかけて販売する行為は詐欺となります。悪質な搾取ビジネスとして法令に抵触する可能性があるので要注意です。

よってリセールライトに頼らない自分のビジネスモデルを模索し、
誰かが肩代わりしてくれるといった甘い妄想は一切捨てましょう。

それは失敗の始まり、またはずっと泥沼にいることと同じで
「稼ぎたい」あなた自身を檻に閉じ込めたままとなるからです。