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クレカ決済と使う言葉でわかるネット上のビジネスルールとマナーの違い

ビジネス上の「ルール」と「マナー」はなんとなく似てるようで
実は全然意味が違います

この記事では、特にネット上で犯しやすい事柄を
事例付きで解説いたします。

 

ルールを守れないと社会的に排除されるのが鉄則

ネット上に限りませんが、いわゆるクレジットカード決済
が端的でわかりやすいので採り上げます。

その前に・・・
「信用」と「信頼」の違いってお分かりでしょうか?

信用は実績に対しての評価であり、
信頼は未来に対しての期待になり、
後者は主に人柄なんかであてにされる場合に使われます。

また信用取引という言葉はあっても、
信頼取引という言葉も習慣もありません。

クレジットカードは、基本的にこの信用取引になります。

ネット上でも頻発するルール違反の典型に、
クレジットカード決済の失敗があります。

決済が失敗する理由には、
うっかり有効期限切れや利用可能な残高不足などで
カードそのものが利用できなくなったというケースがほとんどを占めます。

この状態を安易に考えるべきではありません。

必ずと言ってよいと思いますが、決済失敗時点で
何らかの警告がクレカ会社やASP、販売者などから来るはずです。

この決済失敗のまま放置すると、要するに
信用=0
という状態になり、以降何年間にもわたって
この信用なし状態が続きますし、場合によっては
担保物件を押さえられる事態に発展する可能性もあります。

何年もというのは、ブラックリストに登録されるためです。

例えばインフォトップ商品の購入において
分割決済失敗時に何度かのリトライを行いますが
それでもダメな場合は、アカウント削除のうえ
二度とインフォトップ経由での商品購入ができなくなります。

万一、決済失敗可能性があれば、或いは事後でもそのことに気づいたら
契約相手(販売者やASP)に一報することが
人として最低限やるべきことだと思うのですが
それさえできない人が多々いるのが実態です。

クレジットカード決済やPaypal決済での失敗と別に
例えばお客さまと打合せの日時設定をして
そのときに連絡なしに勝手にキャンセルというのも
完全なルール違反ですね。

マナー違反ではなくルール違反であり、
こういう人は以降、何をしても相手にされなくなります。

 

さて細かいことは抜きにして、ビジネスルールとして
私自身、最も重要と理解していることはシンプルです。

 

それは。。。

約束を守ること

に尽きます。

これができないなら、リアルもネットも
はっきり言って失格ですね。

ネット上では、特にB2Cという個人向けの商売において
このあたりがめちゃめちゃテキトーに扱われるケースが
頻発しているのが実態です。

例えば会社間取引では、商談において何等かの契約が存在し
(契約書が無い取引は論外で取引と呼ばないので除外しますね)
その契約に基づいて、受注企業は契約内容を履行し
発注企業も同様に契約内容に沿って支払いを行います。

納期や品質などでときどきもめることはあっても、
それでも契約に沿って話し合い、発注側も受注側も
契約を遂行、全うしますよね。

少なくともその努力は発注、受注側とも欠かせません。
約束を履行することが原則であり、逸脱することで
不利益を被ることを熟知しているからです。

これが資本主義上の普通の取引です。
これが守られないと、企業は信用を失い
社会的に抹殺されてしまいます。

 

というような視点がネット上の取引、
特にB2Cにおいては甘くなりますが
約束を守れないことによる不利益、損害は
必ず返ってくるものです。

 

ビジネスマナーの話│上から目線になる言葉に注意

ビジネスルールと違って、実績による信用ではなく
未来に向けての信頼がた落ちになる一例です。

ジャーナリストの佐々木俊尚さんが話していたことで
ハタと膝を打ったことを共有したいと思います。

この話、そこそこに長いですが多くの方にとって
盲点になっているかもしれません。。。

レジ袋有料化にまつわる環境省の話から始めます。

レジ袋有料化され、ちょうど1年が経ちました。
自前でエコバッグを用意する人は7割にのぼっていて
習慣としてはたしかに根づいた感がありますが
これが廃プラスチックの削減につながっているかというと、
実際にはほとんど効果はないそうです。

当初から指摘されていたことで、
レジ袋が廃プラ全体に占める割合は
数パーセントぐらいしかないからです。

さらにこれも予想された事態ながら、
副作用が結構大きな問題になりつつあります。

スーパーでの万引きが増えた、
エコバッグを製造する方がレジ袋よりも環境負荷が大きい、
コンビニのカウンターでの手間が無駄に増えた、とかです。

では、なぜ国がレジ袋有料化に踏み切ったのでしょうか?

環境省の言い分は;

「レジ袋の有料化をきっかけに、使い捨てプラスチックに頼った
 国民のライフスタイル変革を促していくことである」

「もっとライフスタイル変革意識を
 国民に啓蒙しないとダメですよね」

ということだそうです。

要するに、啓蒙活動ということです。

そこで佐々木俊尚さんの指摘を要約すると、

  • 「啓蒙」の「蒙」というのは道理に通じない、頭の悪い人という意味。
  • 啓蒙は、そういう頭の悪い人を教え導いてあげるという意味。
  • 環境省は「廃プラスチック問題をなにもわかっていない愚かで頭の悪い国民を、
    教え導いてあげる。(レジ袋有料化は廃プラ削減にはほとんど効果はないけれど)

ということで、環境省は国民をそこまでバカにしている
わけではないだろうけど、言葉の意味をもっと意識すべき、
という話です。

 

実は、この話は私たちが普段何気に使ってしまいがちな
言葉とそのリスクにも通じると思います。

例えば、

「啓蒙」「教育」「コンサル生」・・・

といった言葉に隠されているのは
どうしても上から目線的な印象をぬぐえません。

敏感な人は、これらの言葉に反発を覚えておかしくありません。

何もわかっていない人に対して何かを教える、
ということが一部当てはまるケースもあるにしろ、
イマドキ、ほとんどの人がネットリテラシーに通じており
いわゆる「情弱」な人はほとんどいないと思っています。
(少なくともネット上で何等かのノウハウやツールを
 求めている、使っている人であるならば。)

 

私の感覚では、何等かの「教材」を販売する場合にも
それは、教えるというよりむしろ
「伝える」というニュアンスがしっくりきます。

特定の分野、ニッチな専門性のあるジャンルの世界に
通じている「プチ専門家」が第三者にその知見を
「伝える」というのがせいぜいできることではないかと。

それ以上になると、つい傲慢になってしまう
というのが私たち一般人の現実の姿じゃないかと思う次第です。

 

この例とはちょっと違いますが、
知らないで間違うことで礼儀を失することも多々あります。

用語の使い方から間違っていて、それに気づかない
ということもあるかと思いますが、
社社間のやりとりでは失笑を買ってしまいます。

例えば・・・

『顧客様』あるいは
『顧客の皆さまへ』

という書き出しで始まる文章を
たまに見かけます。

顧客という単語は、会社の中、組織内で"顧客管理"とか
"顧客管理システム"とかツール等でも使いますが
身内の中で通じる用語であって、
これを面と向かって相手に言う言葉ではありません。

先の言い回しでは、
『お客様』あるいは
『お客さまへ』
のように使うべきでちょっとした違いなのですが・・・

決定的な意味の違いがあって、
こういったことに無頓着な企業(個人事業主含む)
から何かを買いたいとは絶対に思いません。

ダメだな、これは。。。と最初から視野から外れます。
顧客様と書いて送った人もNGなのですが、
そのことをチェックしたり、教育する仕組みが無いことが
透けて見えるのでこの相手は信用できない、と思ってしまうものです。