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AIエージェントによってエンジニアの定義が変わっている実感~ただのプログラミングスキルが無用になる日

今回の記事は、AIの話題ですがどちらかというとITエンジニアよりの話になります。
今、進行しつつある現実を紹介しています。
ただできるだけ、一般の方に通じるように嚙み砕いて説明したいと思います。

生成AIのトップバッターであり、世間をあっと言わせたChatGPTが登場したのは2022年の後半でした。

その後、生成AIを開発する企業がアメリカや中国では資本にものを言わせて
数多く登場しているのは多くの方がご存じかと思います。

首都圏に住んでいる私は、リアルなAI展示会に年に2,3回は行っております。
仕事のひとつが自動運転系のAIポーティング(=アルゴリズムを実装する)に関係しており、
競合や業界の動きを肌で感じるには、やはりこれが何よりわかりやすいし
モチベーションアップにもなるという理由からです。
(ただ若手エンジニアや営業担当者を連れて引率もするので面倒です)

東京ビッグサイト、幕張メッセ、パシフィコ横浜あたりで開催されるAIにまつわる展示会で
2025年からは単なる生成AIではなく、AIエージェントが一気にブームになっているのを
誰に言われることもなくこう感じています。
「すげー!AIエージェントの時代だな」

ということで、この記事はAIエージェントとはなんであって、
これからどうなるのかを現実に起きている根拠をベースにして
個人的見解を整理していきたいと思います。

個人的見解と申し上げているのは、これほど急速に変化している
AI環境、AI市場を正確に予測するのはおそらく誰もいないし、
実際のところ誰もわからないだろうと思うからにほかなりません。


みんなが使っているAIには3種類ある

AIを定義しようとすると、めちゃめちゃややこしい話になります。
よって、ここでは一般の方が『AIってこれだよね』と普通に想像できる
生成AI、AIエージェント、生成AIとAIエージェントの中間に属するものの3種類、
と定義しました。

それがこの図です。

図中の例は、私がすべて利用中のものばかりです。

で、この図は中間に位置するNotebookLMのインフォグラフィック機能を使って作成しています。
NotebookLMはソースから逸脱しないで生成するため、ハルシネーション(=AIがウソを言うこと)
が起きにくいし、ソースは私が作成した資料であり、この図のチェックもしております。

そういった意味で、私の意図を汲んで簡潔にまとめてくれた図となります。
以前は、こういった図を作成しようとするとそれだけで1,2時間かかりましたが、
AIでの作り直しやチェックを入れても数分程度になるので劇的な生産性向上と言えます。
この図も3,4回作り直しをさせて、言いたいことがちゃんと伝わったというレベルになりました。

注意事項としては、秒針分歩のAIテクノロジーは、あっという間に
この分類も違う状態になる可能性がある点です。
この図は2026年1月の投稿時点での状況を個人的見解で示したものだとご理解ください。

AIエージェントの時代が忍び寄っている

はい、ここからが本論になります。

AIエージェントがいろいろな形で忍び寄っていることを実感できるのは、
単に生成AI使ってやりとりする次元を超えた使い方が、
まっさきに、まさにAIを駆使する開発現場にどんどん起きているからです。

以下、図解しながら、何が起きて、なぜ起きて、次はどうなりそうか
を現場でひしひし実感していることをご紹介したいと思います。

因みに以下の図解は、NotebookLMのスライド作成機能を使っています。
元のソース情報は、テキストやラフなスケッチを私のほうでまとめてアップロードしており、
それをもとにAIが作成したスライドに、さらに編集をかけてまとめたものとご理解ください。

AIを使うと一瞬でできるのでは?
と思われるかもしれません。

確かに1分か2分程度でスライドを作成し提供してくれます。
しかしそのまま使えるかというと別問題です。
いかにも見栄えの良い、ある意味AIらしいスライドでわかった気になる、
というのが一番危険です。思考停止状態になるからです。

以下いかにも簡単そうに見えますが、実は結構手間のかかっている手順を踏んでおります(笑)
図解とともに補足コメントしながら解説します。

「AIを使ってまとめてください」

これはアメリカの専門調査会社による報告です。
主にソフトウェアエンジニアの84%がAIツールを使っているという話。

日本では実際のところまだまだ全体として保守的です。
少なくとも会社が号令を出してAIツールを使う動きは、まだ少数派。

私の知人(アメリカ在住のエンジニア)は、会社方針として
「会議に出たら、資料はAIにまとめさせること」
をほぼルールとして通しているそうです。

人はAIにできないことをするべきで、それは;
会議に参加して、方向性、結論、空気(社内外の関係など)を理解して
これらをAIに指示してまとめさせること、
だそうです。

会議の議事録、報告書なんかで悩んでいても結局いいものができない、
そんなことで貴重な時間を費やすのはもったいないしNGです、
まとめはヒトの能力を超えているAIに任せなさい、という考え方です。

2025年がAIエージェント元年と呼ばれる3つの原動力

なんやら、ややこしい図で申し訳ございません。

ただこの図こそが、現場でひしひし感じている正体でもあるので、
嚙み砕いて簡単に説明しますね。

AIエージェント元年は真偽はともかく2025年という説があります。
つまり、この記事投稿している2026年はすでに2年目に突入しているわけです。

AIエージェントが単に出てきた、というだけではなくそれが拡大傾向にある、
その原動力が存在するということを申し上げております。

原動力1:開発環境への完全な統合

ソフトウェア開発の現場ではたいていの場合、なんらかの
統合開発環境なるものがあるのが普通です。

開発を効率よく行うためのツール、プラットフォームだとご理解ください。

そこにエージェントモードが登場するようになりました。
標準で実装されており、これまでシコシコとコードを打ち込んでいた世界から
どういうコードを生成するかを指示しなさい、ということです。

なんとなくこれでお分かりの通り、
プログラミング自体を人が行う、
という従来から当たり前の世界にヒビが入っております。

原動力2:ツールの相互運用性

MCP AIエージェント

これなにかというと、これまでAIエージェントが動くために
個々のアプリやツールへてんでバラバラにアクセスしていたのを
一本化したやり方でいきましょう、という流れです。

MCP(Model Context Protocol)と呼んでいますが、このあともちょっと専門用語が出るので
一旦整理しておくとこんな感じです。

AIエージェント MCP RAG CI/CDとは

パソコンと外部機器をつなぐのにUSBがあり、そこには決まった手順(プロトコル)が
あるわけですが、それと似たように標準化しましょうという動き。

標準化すると、様々なソースをうまく活用できることに繋がり、
AIエージェントのアウトプットが今後格段にハイレベルなものになる可能性があります。

原動力3:飛躍的に向上する推論能力

AI推論能力の向上

これおそらく説明不要と思います。

2022年登場したばかりのChatGPTと、2026年時点のChatGPT(-5)を比べて
受け答えのレベルが全然違うことは、使っている方ならすぐお分かりかと。

さらに画像生成、動画生成能力も格段に進化していますよね?
これによってAIに任せても仕事できるんじゃないか、という
雰囲気がマシマシになっているのが今の状況です。

AIエージェントによって2026年からパラダイムシフトが起こる!?

こういった状況から、AIエージェントが浸透し拡大していく可能性が
2026年には爆発的に大きくなるのではないか?
と言われております。

具体的には次のような4つの潮流変化があるかもしれません。

①知性の源泉を再設計

AIエージェント 知識の再設計

RAGというのを先ほど図解しております。
AIがどこから情報を拾ってくるかという話です。

ここを適当に成り行き任せではなく、組織内でしっかり使えるものでまとめましょう、という動き。

ただ日本固有の古い文化もあるなかで、どこまで積極的に経営層が
AIを使うことを奨励していくかによって変わります。

世の中の変化に敏感な会社は、ガシガシと前向きに取り組むと想像します。
職人技とかなかなか次の世代へ伝えることが難しい職場こそが、
ナレッジの集約と使い方にAIが使えることに気づき、行動すると
日本の社会もどんどん変化すると思うのですが。

職人技が生きる職場のひとつとして、少し前に聞いた話を紹介します。

それは「ダム」のひび割れや傷などをチェックする職人さんの話です。
職人さんが、ダムの現場でどこを見て、どんな確認作業をしているのか?
リストがあってマニュアルもあるのですが、それだけではカバーしきれません。
長い経験と知識が融合されていて新人には任せられない。

設計データと合わせて職人さんの視線や行動を逐一データベース化し
これをAIの効率よく学べるデータとすることで、ノウハウ・技術も継承されていく
といったような話でした。

②仕様駆動開発の本格化

AI 仕様駆動開発

ここには恐るべきインパクトがあります。

これまで学校(専門学校や大学)で、プログラミングを学び
「プログラマーになりたい」
と志望する学生や、プログラマーとしてフリーランスで仕事している人にとって
先々にある未来が今までと違うことを予感します。

ただのプログラマーが通じない世界がきます。というか一部そうなっている。
就活に備えよ!と言いたいのです。

Python、Java、Ruby、C/C++、C#、Typescript・・・
プログラミング言語を知ってて使えます、というのは
それだけならAIが代わりにやるからいいよ、と言われる時代がそこに来ています。

システムの挙動、どうあるべきか、どのようにトラブルに対処すべきか、等々の
思想、哲学、仕様を決めていくところに人の介在余地が存在します。

実に難しい時代ですね。
プログラマーよりも肉体労働のほうがまだ稼げる時代になりそうです。

肉体労働(作業現場、介護などの現場)について、ヒト型のAI、つまり
ヒトの代わりをしてくれるロボットも中国、アメリカを筆頭に開発が先行していますが
機械工学ほかAI以外のテクノロジーが融合して初めて可能な分野であり、
AIが代替するにはまだ時間がかかります。

③単一エージェントからAIチームへ

AIエージェント チーム化

これ何を言ってるかというと、AIエージェントなるものが
単独でタスクを実行するということではなく、
それぞれ専門性のあるAIエージェント(セキュリティ、Q/A対応など)を
使ってチームで実行するという意味です。

親玉にあたるAIエージェントがいて、その親玉が人との間を取り持ち、
個々の具体的かつ細かい専門性のある仕事を部下に任せるというスタイルです。

まぁ言ってみれば、人間社会そのもののようです(笑)

総括するマネージャーがトップにいて、顧客との間で仕事を仕切り、
顧客への橋渡し役となります。
で、実際に個々の作業は専門知識をもっている人がそれぞれの得意分野で
仕事をして報告する、というような感じ。

④CI/CDパイプラインの革命

CI/CD AI

CI/CDという用語も先ほど説明済です。

プログラムにはBug(バグ)、不具合はつきものです。
これはヒトのほうがはなはだ大きな問題を生むことが多く、
最近はAIがプログラムを作ったほうがはるかにいいものができる時代です。

それでもどこかに問題が出てくるものです。
それは設計時に予想しなかったことが起きるせいでもあり、
あるいは単に何らかの手続きをプログラム化し忘れたりと
いろいろな要因があるでしょう。

何か問題があると、当然ながら修正しますが、修正だけでは終わらず
それを検証しないとなりません。

この検証が大変なのです。
プログラムのある塊の中だけでクローズできる問題もあれば、
システム全体へ波及する問題もあり複雑です。

いずれにせよ、
これで大丈夫!
と言えるまでやってくれるのがAIエージェント。

ただどうしても、AIが作ったからといって完璧ではなく
本当に大丈夫か?
というレビューは人が行い、ジャッジしないとなりません。

そこの、人が介在してレビューするという仕事は手間も時間もかかります。
また企業によっては、開発部門だけではなく、品質管理部門、生産部門などと
調整・確認などを行いそこでようやく修正OKのリリースがかかるものです。

そういったもろもろのレビューに関わる行為が人によるものなので、
「これから先は開発スピードなんかでも人がネックになるよね、
これをなんとかしなきゃね!」

というのがここの主張になります。

まとめ

ということで、AIエージェントが浸透しつつある現場からの報告でした。

なお補足しておきますと、生成AI自体もAIエージェント化しつつありますね。
単なるQ/Aから、その先を見越して「こういう情報を提供しますよ!」と
ChatGPTでもGeminiでもサジェストしてきます。

そのレベルがそれなりにまとまって、高いのがAIエージェントですが、
例えば中間に属するNotebookLMも、AIエージェント化すると思われます。

NotebookLMも、GeminiもGoogleの製品です。
ChatGPTやClaudeに聞いてもぼんやりとしか返事がありませんが、
さすがにGoogle仲間であるNotebookLMについてGeminiに聞いたら
AIエージェント化の方向です、と明言していました。

AIエージェント化してくると便利さが格段によくなるのは事実ですが、
その分、
人は何をしたらいいのか?
を考えることが増えてきます。

私の個人的見解ですが、さらに賢くなったAIエージェントを
どうやったら使いこなせる側に立てるか?
を考えなくてはならず、より高い視点でモノを考えるように
追い立てられているように感じています。



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