キュレーション 未来地図レポート

佐々木俊尚

ネットの未来地図レポート│佐々木俊尚氏のキュレーションメルマガで気づき連鎖の爆発

2014年3月5日

ネットでやっていることの未来に不安は感じませんか。

キュレーション 未来地図レポート

記事がとても長くなりそうなので、まずは前座とさせていただきます。

この記事は、当ブログ管理人であるKENBO自身が
およそ1年半前にふと、ネットを通じた活動の意味を振り返り
進むべき大きな指針を得た出来事を綴っております。

このとき受けた衝撃は、私が当時抱えていた
もやもや、漠然としたとした思いを
一瞬で霧が晴れるように吹き飛ばし、
心の奥深くに眠っていた何かを目覚めさせるようなものでした。

以来、今もその指針に沿って考え、行動を続けています。

そういった意味では、個人的な備忘録という意味も兼ねて
クダクダ書いております。しかし・・・

この記事をお読みになっているあなたはネットで何か
活動されていると想定して、今・・・
何でも結構ですが、例えば物販サイトアフィリエイトだったり、
転売(せどり)だったり
情報商材のアフィリエイトや販売であったり、
SNSを使って集客したり、
メルマガでアフィリエイトや販売したり・・・

それで、あなたは今やっていることが
いつまで続くかお考えになったことはありますか?

これから先、どんな方向に進めばいいんだろうか、
と頭に浮かんだことはありませんか。

初心者さんだったら、カモにされる商材の宣伝文句につられて
この先何年間も遠回りするか、あるいは2~3ヶ月程度で挫折する前に、
つまりスタートを切る前に知っておいたほうが
結局は近道になるだろうという考え方のひとつをご紹介します。

何をするにしても、そもそも情報がどのように流れ、届けられるのか
一昔前と今は何が違うのか、今何が起きているのか、
これからどうなりそうなのか、自分なりに理解しておく
意味があると思いませんか?

つまりは、そういった類の話であることをご承知のうえ
それでも気になる方は、以下の長い物語をお読みくださいませ。

知りたいことに辿りつけないのはなぜ?

見つからない情報

余談ですが、私はしょっちゅう外注サイトを使っています。
自分でできないものは外に頼むという方針を徹底しています。

あるときどうしても調査したいジャンルの情報があり、
その調査を外注サイト経由で依頼しました。
そのとき、ふと思ったわけです。。。。

「なんで調べるだけのことに外注サイトを使っているんだろう」
と、自分自身の姿にふと気づいたわけです。
・・・なんか、変・・と。

そのとき、続けて答も浮かんできました。
「自分で調べて本当に知りたいことが見つけられなかったから」
というものです。

今の時代、リテラシー(ここでは情報を使いこなす能力のこと)
が無いと目的の情報に辿りつけない

そういう状況にあると自覚できた瞬間でした。

私たちの前には、情報のノイズの海のなかで目的のものを探し出そうと
する努力に対して、それなりのリテラシーが無いと容易に辿りつけないという
現実が立ちはだかっています。

インターネットが広まる前は、情報は大きなパイプの
中に流れていて、発信する側も受け取る側もそのパイプを見ているだけで良かったわけです。
大きなパイプとは、TV・新聞・雑誌・ラジオに加えて、
チラシ広告・新聞の折込広告それと
街で見かける広告(今ではデジタルサイネージというジャンルに組み込まれると思います)
・・・だいたいこういった枠組みがすべてだったわけです。

「あの雑誌でこうだったよね」とか
「昨日のTVでこれは面白かった」とか
そこだけで情報は共有できていた時代だったわけです。

ところがインターネットは、これらのパイプを弱体化させ
無数ともいえる方法で情報を流すことに成功しました。

そして当然の成り行きながら、この情報爆発とも言うべき
現象の結果、私たちは無限の情報ノイズの海に毎日漂流している、
という事態に陥っているわけです。

こういったノイズの中から、自分にとって有意なものを
見つけるということ自体がかなり難儀な技となっているのが
今の状況ではないかと思います。

佐々木俊尚さんの「未来地図レポート」

佐々木俊尚公式サイト

こんなときにたまたま知ったのが、佐々木俊尚さんの
「キュレーションの時代」という本でした。
2012年のことです。
本が販売されたのは2011年からですが震災のため、
気にかける余裕がありませんでした。

この本のポイントは後で詳しく述べるとして、
この流れで知ったのが「未来地図レポート」という
彼の有料メルマガでした。

毎月1000円で実はこれ、KENBOが
唯一有料メルマガとして購読しているものです。

作家でありジャーナリストである佐々木俊尚さんは
1961年生まれ、毎日新聞社から月刊アスキーに、そして
2003年からは事務所も持たずたったひとりで精力的な活動を続け、
総務省 情報通信白書編集委員なども担当されています。

この後、キュレーションの本質に迫っていきますが
佐々木さんのメルマガは、私にとっては
キュレーションメルマガそのものです。

情報が濃く、非常に洗練されていて、且つ長文ですが
見事に私にとって有益な情報がキュレートされていて
毎週月曜の配信のたびに、それから1週間刺激されてます。

因みに、佐々木さんのブログからメルマガ案内ページに辿れます(以下はメルマガの案内ページ)
http://www.pressa.jp/mailmag.html

サンプルメルマガが載ってますので、どういったコンテンツを配信されているか
おおよそのところが掴めるかと思います。

キュレーションの時代

キュレーションの時代

キュレーションという用語は2008年か2009年くらいですか、
それ以来ポツポツと見かけるようになり、多くの人にとって
普通に「まとめ」という括り方で理解
されているように思います。

Naverまとめとか、2チャンネルまとめとか、そういった形で
キュレーションが紹介されてきた背景があります。

ただここでは「ただのまとめ」ではなく、佐々木俊尚さんの著書
「キュレーションの時代」での定義に従います。

すなわち;

キュレーション(curation)とは、
無数の情報の海の中から、自分の価値観や世界観に基づいて情報を拾い上げ、
そこに新たな意味を与え、そして多くの人と共有すること。

今は過渡期であるという現実を直視する

佐々木さんの「キュレーションの時代」は木坂健宣さんの最新音声紹介記事でお伝えした
今の時代が「パラダイムシフト」にあるという、
その実相、現実をキュレーションというキーワードをもとに的確に、
具体的に紹介した本でもあると私は認識しています。

木坂さんの音声でも出てましたが
TED(Technology, Entertainment, Design)
という、最先端ノウハウの無料開示を行う団体も
パラダイムシフトの表れの一環ですね。

TED

彼らは高らかにミッションを掲げています。
Our mission: Spreading ideas.
つまりノウハウ・アイデア・知見を広めることです。
非常に濃い高度な情報を、無償で提供しています。
これらは従来は、その道の専門家の授業や講座、専門家同士の
コミュニティの中などにあって、一般の人が
無条件に知ることのできる情報ではありませんでした。

情報提供のあり方、受け取り方がどんどん変化していることに気づく、
これが大事なことなのです。
最も恐ろしいのは、ノイズに流され思考停止状態のまま
となることです。

ここでまた同じ問いかけになりますが、
あなたは自分のやっている稼ぎのスタイルが
いつまで続くか考えたことがあるでしょうか?

もしかしたら・・・

「検索エンジン」にキーワードを入れて情報を探す行為さえ、
将来無くなるかもしれないというのに・・・

GoogleのCEOがまさにその方向を目指していることを宣言している中で
いつまでも今の形態が続くなんてことはありえません。

例えば、何かのテンプレートで稼げるなんていう広告はうたかたの妄想
といいますか、右も左もわからないネット素人をどんどん
引き込むための撒き餌のようなものでしかありません。

それを使って、これだけ稼げた人の声・・・
というのは初心者ではなく、本当はそれを支える仕組みが
多少形になった人の話に過ぎず、しかも明日も続くかどうかは別問題です。

そういった危うい時代にある、木坂健宣さんの言葉では
混沌とした過渡期という時代にあるわけです。

「キュレーションの時代」に戻ると、実はここにこそ
私の抱えていた疑問、悩みについての答が潜んでいたことを知りました。

私が外注に依頼した仕事・・・それは、まさしく
私の探していた情報をキュレートして提供してくれることでした。

ジスモンチを招いたある女流音楽プロモーターの話

ジスモンチ

「キュレーションの時代」に出てくる実話です。
これには深く胸を打たれました。
エグベルト・ジスモンチというブラジル出身のミュージシャンを
日本に招き、コンサートを開くという企画をした
音楽プロモーターの田村直子さん、当時28歳の実話です。

ジスモンチは、国内でもあまり知られている
ミュージシャンではありませんが各国にコアなファンがいるようです。
多弦ギターとピアノの超絶テクニックと、精神世界の奥深くに突き刺さってくる音楽性
・・・佐々木さんはこのように紹介しています。

しかし、どこにどれだけのファンがいるのか?
どうやってそのファンに伝えられるのか?
興行的には、コンサートのスペース確保、チケット販売など
様々な要素を含めて見極めないと失敗します。

この話、ネットであなたがお客さんを探し出す行為と似てませんか?

こういうことです。

ある情報を求める人が、いったいどこに存在しているのか。
そこにどうやって情報を放り込むのか。
そして、その情報にどうやって感銘を受けてもらえるのか。

彼女の仕事は、今も誰しもがぶつかる
究極の課題に対する旅だったのです。

この課題をクリアする旅で彼女が取り組んできた
ひとつひとつのステップが、実に説得力のあるものでして、
私はここの章だけでも、多くの人々に力を与えてくれる
のではないかと感じています。

情報はビオトープ(biotope)に流れる

ビオトープ

田村さんのジスモンチコンサート実現プロジェクトの話に、
ビオトープという耳慣れない言葉が出てきます。

ビオトープというのは、有機的に結びついた複数の生物種からなる小さな生息圏
といった意味合いの言葉ですが、
ここでは情報を求める人が存在している場所という意味になります。

先に、インターネットが広まる前には大きなパイプに情報が流れ
そのパイプから私たちは情報を拾い、共有していたという話を書きましたが
今は違います。

今はパイプよりも、どんどん細分化された水路に情報が流れ込み、
つまりビオトープに流れ込み、そういった無数のビオトープが
世界を覆うといった構造に変わってきています。

ジスモンチはAKB48のようなアイドルではありません。
しかし彼の音楽を求めるコアなファンは、世界中にいて日本にも
散らばっているはずなのです。

田村さんの企画は、ジスモンチの音楽を消費できるビオトープを
探し出すところから始まりました。

これをネットに置き換え考えてみると、
ビオトープはある共通の属性をもった人が集まっている場
であると言うことができます。

特定のジャンルのアフィリエイトに関心のある人たち・・・
特定のツールに興味をもっている人たち・・・
あるいはあなたのメルマガ読者・・・
すべてビオトープのひとつであるということができます。

視点と視座

視座 視点

視点というのは、視ている切り口や角度といったような意味合いで
この表現は日常よく使われています。

一般に「まとめサイト」(キュレーションサイト)は単に特定の
視点で情報を集めたものがほとんどです。

そこには人間ならではの世界観、哲学といったものは
どこにも反映されていません。

つまり、視点というのはどちらかというと
機械的な表現であるということができます。

一方、視座(パースペクティブ)という言葉には人間としての
世界観、感情などが織り込まれています。

ここには、視点という形で単に情報を集めたと
いうことにとどまらず、
その人ならではのフィルターをかけて集め、
さらに分析や評価を経た洗練された情報という
意味が込められています。

これが視座を通してのキュレーションです。

そして視座を通したところにこそ、磨かれた情報が集まっている
可能性がはるかに高まるわけです。

あるビオトープに向けた情報発信は、そのビオトープ
が欲しがるできるだけ意味のある情報を提供するに
越したことはありません。

なんの話をしているかというと、何をやるにせよ
情報の付加価値を高めて提供すべきではないかということです。

だって、どう考えてもそのほうが受け取る側にとって
はるかに役に立ちますもん。

人は面倒なことが嫌いです。
私が外注サイトを使って情報収集したのも
一次情報が広がるノイズだらけの海のなかで自分の探したい
情報を見つけることが困難だと悟ったからでした。
私に限らず、人は皆こういったショートカットを好みます。

だからこそ、誰もが面倒と思うことに手をかけることに意味があるわけです。
面倒なことを代行して、情報の付加価値をアップして
提供、共有させるのがキュレーターと仕事というものです。

コンテンツ・キュレーションへの転換

コンテンツ・キュレーション

正直ただの「まとめサイト」では今どき価値が薄いと思っています。

ただのまとめでは、いわゆるコピペの集まりになってしまいます。
これは価値が無いし、検索エンジンも嫌うところです。
しかしここに視座をかますことで、コンテンツの価値がガツンと
高まるキュレーションにグレードアップします。

コンテンツというのはテキスト(文字)、画像、動画など
の情報ですが、そもそもそれらのひとつひとつの意味が
どこにあるかご存じでしょうか?

実は、意味はコンテキスト(文脈)にあります。

このことは、どのような情報発信をされる場合においても
知っておいたほうがよいと思います。

同時通訳者:長井鞠子さんの訳した「ふるさと」

コンテキストのことを説明するには、単語がわかりやすいと思いますので例をお話します。

「ふるさと」という単語。
これ単体では、故郷、英語ではhome townとかですね。

2014年3月3日、NHK番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」では
日本の外交を過去40年以上支えてきた同時通訳者である
長井鞠子さん(70歳)の仕事を紹介していました。

フクシマの原発事故に関して、現地視察と
今なお苦しむ被災者たちとコミュニケーションを計画する
国際団体との同時通訳がとても印象的でした。

長井さんは、浪江町長のプレゼン原稿を事前に受け取り
メッセージとして最も重要な単語が何かを探しました。
超ベテランの同時通訳者でありながら、その場限りではなく
相手の伝えたいことの本質を理解し取り組むという
姿勢に頭が下がる思いがしました。

そしてプレゼン資料から、「ふるさと」という単語が
重要なキーワードであると判断したのです。

この単語、「ふるさと」をどう訳すか?

長井さんは「ふるさと」に込められた思いを想像し
何度も思いついた言葉を書き殴り、修正をプレゼン前夜
に繰り返したのです。

直訳であればhome townなどになるところを
長井さんは一晩考え抜いたうえ、こう訳しました。

Beautiful Namie as our home

浪江で暮らす人々の、万感の思いをこの言葉に託し
伝えたわけです。

ただの「ふるさと」から、こういった訳はありえません。
コンテキストを深く理解しえたプロフェッショナルであるからこそ
出てきた訳だと私は感じました。

コンテキスト(文脈)にこそ、コンテンツの意味があるという
ことがお分かりでしょうか。

誰かの役に立つ=誰かの視座の役割を果たす

海の杭

佐々木さんの「キュレーションの時代」には、
とても美しい表現が載っています。

以下、原文を引用します。

情報のノイズの海は、そのままではただ茫漠と広がっているだけで
いったいどこに自分にとって良い情報が溜まっているのかさっぱりわからない。なんの羅針盤もないままその海にこぎ出しても、
あまりの広大さに途方に暮れてしまうばかりでしょう。でもその遠浅の海のあちこちには杭が差し込まれ、
その杭の周囲には情報がゆるやかに集まってよどみを作っている。

あなたは情報そのものを探す必要はない。
どの杭がどういう情報の溜まり場なのかを判断して、
それらの杭に近寄っていって、その杭のまわりの水流に手を伸ばせばよいのです。

冷たく澄んだ水があなたの手のまわりでやさしく戯れ、
そこに渦巻いている情報があなたの目にたしかに見えてきます。

私は、その杭のひとつになろうと思います。

私の視座を通してお伝えできる情報が、
誰かの役に立つという世界を、小さな杭ではありますが
創っていきたいと思います。

佐々木俊尚さんを知ってからこのように考え始め、
杭になるための行動に取り掛かりました。

そして・・・

あなたも杭のひとつになって、
コンテンツキュレーターの道を一緒に歩みませんか?

KENBOの世界観を追加しますと
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