この記事は『男のシステム手帳』シリーズ第8弾になります。
システム手帳といってもここに出てくるのは、どこにでもあるリフィルだけ。
私がシステム手帳に使っているボールペンや万年筆の書き味について、
個人的な見解を述べたに過ぎませんが、何を使って書こうかなぁ~
っと迷っている人のご参考になれば幸いです。
筆圧が弱くても良いペン、しかもにじまないインクが欲しい!
もうこういうのは、我ながらただごねてるようにしか思えないです。
人によってペンを使った手書きにおいて、何を重視するかはマチマチなのは当然です。
私の場合、三菱のジェットストリームボールペンが生まれた頃から、
たちまちファンになりました。
それまではカリカリしたボールペンを使った時期もありましたが、
基本は万年筆派だったのです。
万年筆の良さは、何より筆圧がほぼゼロでいけます。
ヌルヌル書くという言い方もありますが、スルスル書けるという感じが何より好きなのです。
単に紙にペンを置くという感じで、そのまま力を入れずに書けることが
何より魅力です。
ジェットストリームは筆圧はゼロではありませんが、ぞれまでのボールペンの常識を
完全に覆したのは事実です。
私が万年筆に感じているの不満のひとつは、インクが水によってにじむことでしてこれは今も変わりません。
あるとき万年筆で書いた大事な手帳を、水たまりに落としたことがあったのです。
慌てて引き上げたものの、筆跡は完全に溶けてしまうように読めるどころではありません。
水場に気を付ければいいじゃないか、というご指摘もあるかと思います。
しかし人間は不注意でこんなことをしてしまうものです。
ボールペンの良いところは水に強いことですね。
この点では万年筆の比ではありません。
また一般に万年筆はボールペンと比べて、構造的に気圧変化に弱いという弱点があります。
飛行機に乗った際に、万年筆がべちゃべちゃにインクが漏れて大騒ぎした経験もあります。
そんなこんなで、私の好みは行きつくところシンプルです。
- 筆圧がなくてもスルスル書けること
- インクがにじまない(水に強い)こと
国産万年筆の中では、にじまないインクを使ったメーカがいくつかあります。
いわゆる水性ではなく顔料インクを提供しています。
また個人的にはインク瓶から吸い上げるコンバーターが面倒且つ下手と思う横着な性格のため、
カートリッジで供給されているものでしか長続きしないとわかっています。
そういう状況で登場したのが三菱のゼントシグニチャーモデルです。
水性インクなのにあまりにじまない不思議な、やはり日本の文具はすごいと思う逸品です。
この件では、以下に記事にしております。
>> ユニボール ゼント シグニチャーモデルがMyシステム手帳にドハマりして万年筆卒業のワケ~男のシステム手帳➄
で、ようやく本論に近づいて参りました。
ここでは顔料インクを使った万年筆2本(2種)とユニボールゼントシグニチャーモデルの
書き味をあくまで主観的にレビューしていきますね。
プラチナ vs セーラー vs 三菱の三つ巴
まずはこちらの画像をご覧ください。

画像の上から;
・PLATINUM プラチナ万年筆 #3776 センチュリー ロジウム フィニッシュ ペン先はSF(細軟字)14K
・三菱鉛筆 ユニボールゼントシグニチャーモデル 芯は0.38mm
・セーラー万年筆 プロフェッショナルギアスリム 銀 ペン先は中細 14K
サイズ感がわかりにくいと思いますので、定規をあてると(→当て方下手でごめんなさい)・・・
(端が揃ってないので、なんとなくこのくらい、とご理解ください)

どれもが愛用品で、時と場合と、その時の気分によって使い分けています。
これらの用途は愛用のシステム手帳である、KNOX FLUCT(フラクト)と
1年に一度だけ書く年賀状くらいです。
ああ、あと電車のICカード利用領収書なんかにも書いてるくらい、かな。
ほとんどはシステム手帳に挟んでいる様々なリフィルへ書き込むことに終始しています。
ついでにそれぞれのポイントをこれまた主観のみで説明しますね。
プラチナ#3776は、なんといってもインクの乾燥を防ぐ「スリップシール機構」のキャップが特徴。
これがあるから買ったのです。
万年筆って使わないと『乾く』宿命にあります。
ところがここにおわす「スリップシール機構」では数か月(実質1年以上)も
使わないままほっておいて、あるときおもむろにキャップを外すと
何事もなかったかのように普通に書けます。
(今はなかなか手に入らないみたいですね)
次にユニボールゼントシグニチャーモデル。
これは水性インクながら、顔料インクのごとくにじまない。
さらにキャップが磁石になっていて、後ろにかぶせるときも『スチャッ』とはまります。
この小気味よさ、そして万年筆と違って気圧変化にも強い。
しばらくの間(今でもそうかも)、転売ヤーの格好の的でした。
セーラー万年筆のプロフェッショナルギアスリム。
前記二本に比較しても万年筆としては細身で、この中細こそが一番の推しです。
ゾクッとするくらいに絶妙なタッチです。
にじまないインクでの書き味対決
下手な字で申し訳ございません。
書き味を比べるのに参考になりがたいですが、画像を添付します。

使っているインクは万年筆についてはそれぞれカートリッジ式の顔料インクです。
速乾性で水に強いインクです。
プラチナ万年筆には、Platinum カーボンペンインクカートリッジ(↓)
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特筆すべきは、半年以上カートリッジ入れたままでしたがいきなり図のように
擦れもほぼなしで筆記できたことでした。
ユニボールゼントシグニチャーには0.38mmの芯(ブラック)。
水性インクなのににじまない、日本のテクノロジー進化を感じます。
太さ加減からみて他万年筆のSF、中細とだいたい近いです。
書き出しで擦れましたが、紙(リフィル)との相性もあるかと。
また万年筆と比べると、わずかに筆圧が必要です。
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三菱鉛筆 ユニボール ワン 替え芯 0.38mm
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セーラー万年筆のプロフェッショナルギアスリムには、『極黒』
個人的には中細のペン先とこの『極黒』のコンビネーションが、書き味的には好みです。
またプロフェッショナルギアスリムはプラチナ#3776に比べても少し細身です。
これも人によってお好みは違いますが、個人的にはちょうど良い太さで全く疲れません。
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この記事が少しでも参考になるシステム手帳愛好家とは?
この3種のペン、インクはシステム手帳のような限られたコンパクトな紙面でも、
雨にちょっと濡れても、或いはお手洗いで手に残った水滴が落ちても
実にストレスフリーですのでお勧めです。
机のうえでじっくりと手帳を広げて、落ち着いてゆっくり書ける人は
いろいろな意味でうらやましく感じております。
心理的にも時間的にもゆとりがあって、手書きを味わえる人は尊敬の的です。
私の場合、常に『動きながら書いてる』生活に浸りきっているせいか、
おそらく死ぬまでこの性格は変わらないでしょう。
私なりにこの記事がわずかでも役に立ちそうなシステム手帳愛好家のイメージです。
- 思いついたその時に電車の中でもバスの中でも
手帳を引っ張り出して書かないと気が済まない、
私のようなせっかちでバタバタ過ごしている人。 - カリカリ書くのは疲れる人。
スルスルと力を全く入れないで書きたい人。 - 濡れてインクが溶けるのを見たくない人。
- 老眼が入ったせいか、クッキリとした字を書きたい人。
もうシステム手帳とそのための筆記具をあれやこれやと、
30年以上付き合ってきて、たどり着いたひとつの境地としてご紹介しました。
